終わりました
大輔さんのシングル最後の全日本が終わりました。
やはり、足首の捻挫だけではなく、右膝の問題や肩の負傷まであったということで、彼にとって身体的にも精神的にもかなりキツイ試合となってしまいました。
私の感想としては、正直言って、ただただ悲しいです。
もうこんなふうに苦しみ抜いた後に悟った顔を彼にさせたくはなかったです。もう6年前のあの時十分過ぎるほどに苦しんだはずなのに、またここにきてしまった。
もちろん次の目標があるから彼自身にとっては、大きな意味で気持ちは少し違うのでしょうが、それはまた別の話です。
少しでも万全に近い身体で本当に気持ちよく滑ってシングルを終えて欲しかった。
こういう方向での「すっきりした顔」なんて見たくなかった。だってソチの時だってみんなが「すっきりした顔してた」って言ってたじゃないですか?
それでももう今度は本当に終わってしまったから、どうにもなりません。
違う道に行くのですから、この先にはこの道はありません。
もちろん彼自身の人生の道は続いて行きますから、そういう意味でこの経験が無駄だったとかそんなことは絶対にないでしょう。
沢山の後輩たちにとっても意味あるものだったでしょう。
きっとこの先素敵なことが待っているに違いないです。
でもなんだか私にはそこは全く別なんです。
まさに道が違っていくということなのかもしれません。
もともと、ただのファンなので同じ道にいたわけではないことは重々承知ですけれど。
でも、勝手な話ですが、あの時の苦しみはシングルスケーターとしての彼に昇華させて、ご褒美を受け取ってほしかった。
その上で、新しい道へ行ってほしいと心から願っていました。
彼がどれほどこの数ヶ月苦しんでいたのか。
また、シングルの最後の思い出が辛いものになってしまったことが悲しくて仕方ないです。
私は前回の引退で盛大に送り出せなかったことを悔やんでやり直したかったわけじゃなかったし、ただただ最後が彼にとって苦しみで終わったこと、プライドを捨てさせて、絶望感を感じさせたことが悲しかったから、今度は違う思いをしてほしかったの。
盛大に送りたかったのはただのファンのエゴでしょう?
むしろ今回のはしなくていい苦しみを味わせただけという気がして、もちろん盛大には送り出せたけど、それってなんか本当に良かったのかな?
彼自身が全く納得出来ない演技で、「それでもいいよ、素晴らしかった」って押し付けることは見方によっては「もう期待してないよ」って言ってるみたいじゃない?だって競技者なんだもん。
転向発表した頃は、「シングル一区切り」とか「たぶん引退」みたいな発言もあったけど、全日本までの苦しみを経て「もう無理」になってしまいました。
本当にやるかやらないかじゃなくて、そういう気持ちで終わってほしくなかったのです。
ファンが盛大にとかそういうのは、これからショーでだっていくらだって出来ることだから、それほど重要じゃなかったのです。
私の意見は少数派なんだろうと思います。
彼の事を本当に思うなら、この考え方は間違いでしょう。
彼はもう次しか見てなくて、ここには戻ってきません。
次に進む為に退路を断ったという意味では良かったんだと思います。
人生の中では通過点、苦しんだ分これから幸せになってください。
大輔さん、また無理をさせてごめんね。苦しみながらも力一杯の演技をありがとう。