ターニングポイント
先月、祖母が亡くなりバタバタしていて、こういうことになるのならスイスにいかなかったのは良かったのかななんて思ったりしている。気持ちとしては飛んでいきたかったけど。
ここの所少し親戚で不幸が重なったので、そういう年齢になってきたということなんだろうといやでも感じる。
さて、私の元気の源、ダイスケ氏は、1月はスターズオンアイスが終わってから、本の発売イベント、ベストドレッサー表彰式、徹子の部屋とイベント露出が続き、少し間が空いてAOIの情報が現地に行かれたファンの方からたくさん届いた。
TBSのニュースでもその様子と、少しのインタビューが放送された。
AOIはチューリヒ→ローザンヌ→ダボスとツアーになっていて、最終公演の頃にはかなりのパフォーマンスになっていたということではあったけど、ローザンヌあたりで収録されたと思われるTBSのインタビューでの顔を見て、あぁまた違う顔をしていると思った。
少しやせて引き締まった、それでいてあどけない、でもなんだか現役の頃も思わせる。
AOIが素晴らしいショーだったから触発されたに違いないとか、いろんなことを言う人がいるだろうけど、その辺は私にはわからない。
ただ2週間近くにわたって、慣れない土地でかなりの数の公演、始まったころは時差ボケか何かほかの理由かはわからないけど調子も万全ではなかったようだし、コラボプロとグループナンバーが連続しているという流れも体力的につらいだろうことは簡単に予測できる。
だからAOIの期間は、これからどうするとか、スケートがしたいとかしたくないとかそんなことごちゃごちゃ考えずに、以前のようにただ今日のスケートをよくするためだけに過ごしていたんじゃないかなんて思ったりした。
それがやっぱり彼が一番かっこよく見えるって思う。
本当はそういうシンプルな人なんだろうってなんか、そう思ってしまった。
日テレプラスでフレンズオンアイスの大輔演技特集をやっていて、合間合間に流れるコメントを話す彼の顔を見ながら、こちらも最近撮られたに違いないのに、スイスのインタビューとは全然違う顔をしてるなって思ってしまった。
まだ少し仕事は残っているようだけど、着々と旅立ちの準備を始めているようだし、そんなに頻繁に彼の情報を手に入れることはできなくなりそうだ。
AOIも素晴らしいショーだったようだし、日本で行われたショーでもいつも彼は素敵だった。
けど、あの素晴らしい才能が毎日毎日長時間努力して作り上げた肉体から紡ぎだされるパフォーマンス、あれはやっぱり奇跡に近かった。
ショーを見れば見るほど、回を重ねて成熟していくパフォーマンスを見れば見るほど、「あぁもったいない」と思ってしまう。
あのリズム感、音感をもって、どんな早い曲でも1秒たりと遅れるなんてことはないというような身体の動き、陸上ではなくスケートで有ることの必然性をパフォーマンスで表していた。
2013年の世界選手権から11月の終わりに怪我をするまでの彼のスケートは、高難度ジャンプの不調だけが取り沙汰されるけど、本当に想像を超えた域にいたんだなって実感している。
だから彼が日本を離れるのは良いことだと思ってる。
本音を言うともっと早く離れて欲しかった。
そして早く戻ってきて欲しかった。
ファンの事や今まで支えてくれた方々に御礼をという気持ちがあったのだろうが、9月からの休養もすでにXOIやSOIの出演が決まっていて、本当にスケートというかその柵から離れることはできなかっただろう。
これも全て必要な時間だったとそう思えるようになるんだろうか。
そうであって欲しい。