もうすぐ冬がやってくる
フィギュアスケートのシーズンが始まりましたが、あまり積極的に試合を見ようとは思えないです。
ジャパンオープンはテレビで見て、思ったより楽しめたけど、やっぱりさみしくなってしまいます。
あのあと引退発表があってジャパンオープンの時とはまた気持ちも変わったし、GPSともなると思うこともたくさんあるので単純には楽しめないなぁ。
あ、でもスケカナは見ました。ムラくん素晴らしかった。
なぜだかスケートをしている彼は、他の選手よりも大ちゃんと空目してしまうことがあります。音の取り方かなぁ?
体格とかは違うんですけどね。
もしくはジャンプを覚えるとき大ちゃんを参考にしたと言っていたことがあったので、その辺が理由なのかもしれません。
コンビネーションジャンプが苦手だという話を聞いたことがあったのに、3S-1Lo-2Sの3連を入れていたり、4回転の入りを変えたりと、たくさんの挑戦をしているのが、あまり詳しくない私にさえ分かって、先シーズンどれだけ悔しかったのかというのがひしひしと感じられました。
こづくんは、怪我が原因なんだろうとは思いますが、点数を見ると切ないです。演技はそれほど悪いわけではなかったですが、ジャンプを失敗してしまうとこういう評価になってしまうというのは痛いほど分かってるので。
フレンズでもジャンプ構成は少し違っていたものの、このフリーのプログラムをノーミスに近いくらいでやっていたので、できるということは分かっているだけに、その悔しさもいろいろと感じられて切ないです。
そんなこんなで数日前、朝の情報番組で、もうすぐしまくらちよこさんの一周忌という話題が出ていて、あぁ、そういえば去年のNHK杯の大ちゃん1位のニュースと一緒にそのニュースが流れていたななんて思いました。
あのNHK杯から今週末で1年です。
手に汗握りながら代々木で見たSP。あの時の彼のあまりの迫力に、圧倒されて『怖い』とさえ感じました。
フリーはチケットが取れず、TVで見ましたが、直前に歯医者に行っていて、通った二子玉川の広場でNHK杯のパブリックビューイングでモニターが設置されていて、そこに練習中の織田くんが映っていたのを横目に帰路を急いだ場面がまだ昨日のことのように思い出せます。
あの後、たくさんの苦難が彼を襲い、彼が手にするはずだったいろんなものを奪ったような気がします。
最近、あるファンの方がブログで、ソチである記者さんが「何か願掛けのようなことはしてますか?」というような質問をした際に彼が「僕にはもう失うものはない」と答えたという話について書かれていたことが胸をつきました。
記者さんは達観していたというようなことをおっしゃっていたそうですが、そういうなんというかかっこいい返事をしようとして答えていたわけではないんじゃないかと。
11月末に怪我をして、やっと掴みかけていた4回転を失い、8回目のGPFに出場できず、全日本で文句なしに勝ち取りたかったことができず、それでもなんとか手に入れた出場権だけど、怪我で満足な練習ができず、ジャンプも崩れていき、本当に彼はほとんどのものをソチ入りする前に「失った」と感じていたのではないかと。
確かにそうかもしれない。そして、その場でたくさんのライバルや国民の期待を裏切ってしまうだろうことになるという恐怖。その恐怖とも戦っていたのかもしれません。本当に何十年も積み上げてきたものがすべてなくなっていくと、その絶望は計り知れないです。
そんななかでソチ入りから、あの笑顔。あの演技。
本当に強い人だと思います。
いつも思ってますが、彼の強さはしなるような強さなんです。
一見強そうに見える人も、ただ単に衝撃に強いだけだったら、想定外の過酷な状況になった時にやっぱり折れてしまうと思うのです。
彼の強さはしなやかで、美しい。たぶんそれが演技にも出ているんじゃないかと思います。
そう、だからやはり未だに思ってしまいます。
なぜ、神様はあんないじわるをしたのかなって。
でもきっと彼自身が「それが人生かな」なんてはにかみながら笑って答えそうです。(いや、実際言ってました)
私みたいな人間は、自分が必死でなにかしたこともないから、こんな風にぐずぐずと考えてしまうのでしょう。
秋はだめですねぇ~センチメンタルになります。
ここ数年は、彼の頑張りが心の支えだったので、空っぽなんですよね、自分が。
不幸せとかそういうのじゃなくて、空っぽなんです。
ま、仕方ないですね、私の場合は自業自得なので。現実に向き合わないで支えてもらってたわけですから。
どうやって立て直すか、それが今の私の課題です。